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ギルド
1st オリジナル無声映像作品
「人形劇ギルド」
2006.9.20 on sale
TFBQ-18066/¥2,500(tax in)
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「ギルド」
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カテゴリ:読書( 16 )

「犬は勘定に入れません」 コニー・ウィリス

b0038756_2219969.jpg2冊目のコニー・ウィリスです。
先日読んだ「ドゥームズデイ・ブック」とは雰囲気が変わって、明るく楽しいお話でした。
軽いタッチですらすら読める・・・はずが何故かとても時間がかかってしまいました。
面白かったのは、タイムトラベルを繰り返しすぎると、「タイムラグ」といって時差ボケのような症状を起こす、という設定。
とくに初めの前半部分は主人公のネッドがこのタイムラグ症状にあって、音声の識別ができなかったり、見当識を失っていたりするので、読んでいるこちらも少々戸惑ってしまいますが、何となくおかしくてとぼけた空気をかもしだしていました。

とぼけたといえば、ビクトリア朝で主人公が出会う人々も、どこかとぼけていて、楽しかったです。
気にいったのは、シリルというブルドック君。なかなかいい味を出していてひと言もしゃべらないのですが、存在感がありました。
中盤の、ミスターC探しの部分はテンポが良くて楽しく読めました。途中で何となくミスターCの正体は予想がついたので、後半の展開は嬉しかったです。引用の多いテレンスも愛すべきキャラクターでした。

ただ、先が知りたくてページをめくるのももどかしく・・・という感覚にはならなかったのが自分でも少し残念でした。
そういう意味では「ドゥームズ・・」の方が吸引力があったように思います。何よりわかりやすかった。
齟齬がどうとか、ずれがどうとか、何とかの戦いにナポレオンに・・・と複雑にめまぐるしく時代をかけめぐるのについていけず、もうひとつ乗り切れませんでした。
ということで「ドゥームズ・・」よりも私自身の評価は少し低めです。
でも、映像化したら楽しそうですね。

クリスティの引用は嬉しかったです。ポアロの「灰色の脳細胞」がこんな時代にも活躍するなんて!!
あと、「ボートの三人男」、これは読みたくなりますね~。機会があれば挑戦したいです。


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by wa-ra-bi | 2004-11-12 22:19 | 読書

ファン必読! 浅田次郎 新選組読本

b0038756_22144757.jpg昼休みに行った本屋さんで偶然見つけて衝動買い。
で、一気に読了。
いいですよ~この本!!

新選組フリークの浅田次郎さんが紡いだ新選組読本。
「壬生義士伝」や「輪違屋糸里」の執筆裏話や、映画のエピソード、八木邸の主人との対談、浅田版新選組人名録など、もうファンにとっては涙が出るほど嬉しい企画てんこもりです。
「壬生~」や「輪違屋~」に託した浅田さんの思いを知ることができます。

ドラマ関連で言えば、NHKのドラマのキャスティングについて、浅田さんは皆若すぎる、と書いておられます。
『たしかに新選組の連中はみんな若かった。・・しかしその歳にいまの俳優を合わせたらおかしくなる。この30年で人間の成長は八掛けになったといわれます。幕末と比べたら七掛け以下でしょう・・・・昔の人は中身も外見も老けていたはずです』
私は大河のキャスティングはあれはあれで素晴らしいと思いますし、ドラマをとても楽しんでいますが、浅田さんのご意見も納得できます。近藤の写真なんて本当に老けてますし・・。
ようするに、新選組に「絶対こうだ」という真実はそれほど存在しないのでしょう。それぞれのファンがそれぞれの解釈をする。こういう見方もあって、ああいう見方もあって、そしてそれぞれに納得でき、楽しい。新選組の人気が高いのは「わたしだけの新選組」を持つことができるからだ、とこの本にもありますが、本当にそうなんですよね。そういうところ、いちいち納得してしまいました。

たとえば、沖田。私は「燃えよ剣」で沖田ファンになったクチなのですが、浅田さんの描く沖田は司馬さんの小説のイメージとはほど遠い。とくに「輪違屋糸里」の沖田のクールなことといったら!浅田さんの沖田像は、「暗鬱。巨躯。強面。そして物騒。」藤原竜也さんのイメージとも正反対ですが、それはそれで面白いと思えるんですよね~まさに浅田マジックです。

話がそれましたが、本書です。
黒鉄ヒロシさんとの対談が面白いです。
「壬生義士伝」での龍馬暗殺のくだりは黒鉄さんの「新選組」を参考にした、と浅田さんが語っているのはへ~そうだったんだ、と素直に驚きました。またこのおふたりが四年間新選組のことばかり勉強する(実習は天然理心流、神道無念流・・・etc、制服はもちろん「あれ」だそうです)「新選組大学」を作ればいい、と盛り上がるところは大受けしてしまいました。

浅田さんの一生の夢は「新選組の集合写真がどこかにあるんじゃないか」ということ。これにも激しく同意してしまった私でした。

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by wa-ra-bi | 2004-11-11 22:15 | 読書

ひさびさの号泣本  「いま、会いにゆきます」 市川拓司

b0038756_13303570.jpg
実は私は、「セカチュー」を読んでいなくて、映画になってドラマになっても観ていないし、こんなにブームになってしまうと、かえって今さら買ったり予約したりして読む気にもなれない。別にいいのですが、ちょっと取り残された気分もあって悔しかったり。
だから、これは先に読んでおきましょうか~まぁ、どうせ大して響かないでしょう・・なんて思いながら軽い気持ちで購入したのですが。

ツボにきました。ひさびさです。
読み終わって号泣。
しかも出勤途上の電車のなか。
職場についてもしばらく目をはらしてボーゼン・・・・。

妻に先立たれた「ぼく」は、小学校1年の息子とふたりで何とか暮らしている。
妻は死ぬ前に、「1年後の雨の季節に、二人がどんなふうに暮らしているのか、きっと確かめに戻ってくるから」と言った。
そして、1年後の雨の日、妻はぼくたちの前に現れる。ただ、記憶をすっかり失ってしまっていた。

『きっとあの人は私を待っています。・・・・・・・いま、会いにゆきます。』
タイトルの意味がわかったとたん、涙があふれてしまいました。

甘いと言われようと、きれいごとだと言われようと、そんなこと百も承知。ツボにきてしまったのだから仕方がない。
自分が澪の立場に立たされたら、どうするだろう?
そう思うと、たまらなく切なくて、もうそれだけで涙が今もにじんできます。
澪の決断が、澪の勇気が、澪の強さが、哀しくもあり、羨ましくもあり。
ノンブル先生の言うように、巧と澪は「出会ってしまった」のでしょう。海のように、空のように。

『出会ったら、必ず惹かれあってしまう、何度でも、何度でも』

甘いだけの恋愛小説ではありません。
真実の相手にめぐり合い、魂から「愛する」ということの深さを教えてくれる物語です。

そういえば、うちにも二人「イングランドの王子」がいるんですよね~
自分の大切な人がすべてたまらなくいとおしく思えます。


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by wa-ra-bi | 2004-10-23 13:31 | 読書

夜があけるまで・・ 「アフターダーク」 村上春樹

b0038756_21535147.jpg私は全くの村上初心者で、今まで読んだ村上作品といえば、約20年前に読んだ「ノルウェイの森」だけという、超ビギナーであります。ですので、おそらく、村上作品を読み続けているコアなファンのかたとは全然違った視点の感想になっていると思うのですが。

しかし何とも感想が書きにくい本ですね。

アフターダークという言葉どおり、夜が更けてから夜が明けるまでの物語。ファミリーレストランで本を読むマリは、夜中にバンドの練習にきた高橋という大学生に出会う。彼はマリの姉、エリの同級生だった。マリによるとエリはこんこんと眠り続けているという。病気でもなくただ眠っている・・。

読みやすいし、読んでいて難解な部分はそれほどない。エリの場面だけはちょっと混乱するのですが、語りがシナリオ調で誰かの視点にたつことなく、あくまで第三者の視点で語られるため、映画を観ているような感覚で、すっと情景が入ってきてくれます。
でも・・やっぱり理解は難しい・・。ストーリー中に展開したことがらは、何も帰着することなく、流れ流れてラストを迎えます。ですから、ストーリー性を要求すると、この本は中途半端で辛いものが多々あります。でも、都会の夜の片隅を切り取ってみるとこんな感じなのかもしれない。そういう意味では現実性があるとも言えます。ストーリーを追求するよりも、登場人物たちが自由に発する言葉にはっとしたり、どきっとしたり、しみじみしたり・・・そんな楽しみかたができました。
コオロギさんの言葉がとくに良かったです。

『人間ゆうのは、記憶を燃料にして生きていくものなんやないのかな。』
『世の中にはね、一人でしかできんこともあるし、二人でしかできんこともあるんよ。それをうまいこと組み合わせていくのが大事なんや』

それと意識的に繰り返される「逃げ切れない」という言葉・・・。ちょっと不気味ですが、やっぱりこの本のテーマなんでしょうね~・・。

村上ファンの方の意見を聞きたいです。


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by wa-ra-bi | 2004-10-17 21:53 | 読書

ただ歩くだけなのに・・ 『夜のピクニック』  恩田陸

b0038756_22513132.jpg『なんて言うんでしょう、青春の揺らぎというか、煌めきというか、若さの影、とでも言いましょうか』

高校生活最後の行事、歩行祭。朝の八時から翌朝の八時まで歩く、歩く、ひたすら歩く・・・。

歩きながら物語がすすんでいく、という構成はまさに「黒と茶の幻想」の高校生版、または青春の揺らぎ版、といった感じです。

いいです、いいです。こういう話を書かせたら本当に恩田さんは巧い。

高校時代って、やっぱり特別なもので、おそらく自分たちもそう気づいている。多分、今が人生のなかできらめく瞬間なのだと、わかっている、だから精一杯生きたいんだけれど、どこか素直になれない。
誰もが感じるそういう思い入れのようなもの、そして、この時代に特有の潔癖さがとても巧く描かれています。
恩田さんの作品に登場する若者(変な表現?)たちは、必ず聡明で美形、というところもいいですね。とくに男子(笑)。私の今回のお気にいりは忍くんでした。彼の恋の行方は・・・どうなるのでしょう。
あと、脇役ですが、夜になると妙に元気になる高見くんがいい味出してました。

そこにはいないのに、大きな存在感をもって語られる、杏奈という同級生がストーリーのいいスパイスになっています。これも「黒茶」の憂理を思い出させます。多分、これも恩田さんは確信犯でしょう。

読んだあと、主人公たちと一緒に歩いたようなちょっとした達成感があったのが不思議です。楽しい時間を過ごすことができました。



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by wa-ra-bi | 2004-10-12 22:53 | 読書

タイムトラベルの悲劇 『ドゥームズデイ・ブック』

b0038756_22364252.jpg少し前に読んだ本です。めったに翻訳ものは読まないのですが、気分転換にちょっといつもの路線を変更して挑戦。
分厚さに負けてしまうかも・・・と少々心配で、実際前半少しもたつきましたが、後半は怒涛の展開で、とくに中世の場面は全身を震わせながら興奮しつつ読みました。


ときは、2050年代。キブリンという女子学生は、歴史の研究のため、14世紀にタイムスリップします。どうしても行きたかった中世の時代。やっと希望がかなったのに、キブリンを待っていたのは、予想b0038756_22372227.jpgもしなかった悲劇でした。

結局、中世の14世紀であれ、タイムトラベルが可能なまでに文明が進歩している21世紀であれ、人がウイルスに脅かされ、翻弄され、大切な人を失う悲劇は避けることはできない・・・というのが読んでいるあいだずっと感じていたことです。確かに衛生的にも劣悪な環境で知識もない中世の時代の悲惨さとは比べるまでもないのですが、交互に語られる中世のペストと未来の新型インフルエンザ、人は無力であるという点が、やっぱりどこか共通するものがある気がして。


ラスト近く、絶望的な状況のなかで、懸命に戦うキブリンにとても感情移入してしまいました。困難に対しあきらめず、逃げずに立ち向かうヒロイン、って私にとって結構ツボだったりします。(原点は戦場のなかを故郷へ逃げるスカーレット・オハラなんですが)こういうヒロインに出会うと、もう無条件にその作品が大好きになってしまいます。

極限状況の辛い描写が続きます。ロズムンドが林檎をかじりながら死んだ場面が私にとっては最も絶望を感じたシーンでした。

中世の重い空気を助けたのが、未来のパートの随所に散りばめられたユーモアです。
とくにプレイボーイのウィリアム青年の活躍はあっぱれ!!
このパートでも大きな悲劇がありましたが、コリンの前向きな明るさで救われました。
そして何より、ダンワーシー教授が落胆し、すべてをあきらめようとしたときに、励まし、勇気付けたコリンの功績は大きい。印象に残ったエピソードでした。

続編も読まなくては!


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by wa-ra-bi | 2004-10-07 20:32 | 読書

日々のこと、読んだ本のことなどを書いていきます。
by wa-ra-bi
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わらび(EKKO)
職業はケアマネジャー、趣味は読書、お気にいりは新選組(大河が始まる前から、新選組フリーク)、ワンピース・・・etc  とまぁ、こんな私です。気ままにぼちぼち書いていきます。


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